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資源保護の取り組み

池入れ制限は鰻業界自ら国に願い出た事です

しらすうなぎ

この事態を深刻に受け止めた鰻業界と国は、平成27年度からシラスウナギ池入割当量を大幅に制限しました。 静岡県の場合、豊漁年(平成26年度)の池入れ数量の66.8%となりました。 フルハシは今まで100万尾~150万尾を超える在庫を抱えていましたが、現在は70万~100万尾程で、今まで以上に大切に大切に飼育しております。 経営的には大きな痛手でしたが、「これも全て鰻を未来に繋ぐため、最も資源保護に貢献できる手段」なのだと、真摯に受け入れております。 この制限は国が取り決めた事ではありますが、言い出した人物は実は私達と同じ養鰻家達です。

鰻は縄文時代から食べられ、万葉集にも記載されている日本古来からの伝統ある食文化です。 一方で、乱獲や自然破壊等によって数が激減している守るべき種でもあります。 生業と伝統と資源保護の狭間で、私達養鰻家・鰻業界は誰よりもこの事に悩み続けてきました。 だからこそ責任ある養鰻家達が、鰻業界全体で決意と覚悟を固めるべく、水産庁に願い出たのです。

鰻業界だからこそできる事

養鰻家だけでなく、問屋・漁師・飼料メーカー・料亭・小売店・遊漁者など、鰻に関わるあらゆる分野で、各々ができる事を必死に取り組んでいます

  • シラスウナギ、下りウナギの漁期を制限
  • シラスウナギの密漁・闇取引の撲滅
  • 幼魚・親ウナギの放流
  • 鰻の完全養殖の研究機関に募金
  • 石倉や清掃等で天然鰻が住みやすい河川作り

私達はこれからも鰻を育て続けます。

今だけでなく、遥か先の未来の食卓にまで、美味しい鰻を届け続けます。 再び日本の河川に多くの鰻が戻ってくるその日まで、私達は身を粉にして耐え続けます。 これが鰻と共に生きる私達の責務です。

浜名湖鰻とフルハシの取組み

しらすうなぎ

平成26年10月20日、東アジア4カ国・地域で一体となった資源管理を推進するために一般社団法人全日本持続的養鰻機構が設立されました。

農林水産大臣から許可を受けた養鰻家達で構成されて いるので、もちろん弊社も加盟しております。

また浜名湖鰻全体としては、10~11月に親ウナギの買い取り放流に取組んでおります。

そしてフルハシでは独自に、平成時代においては資源保護のため毎年300~400㎏の放流用幼魚を出荷してきました。 令和時代には三代目が陣頭指揮を取って地元高校や新潟県・福岡県の企業と連携して開発した「ライスレジン魚道(水産庁が推奨する安価な「芝マット魚道」をお米のプラスチック製品で代用)」を用い、段差の激しい堰堤に取り付ける事で、天然鰻の遡上率を上げて生息域を広げるという、世界初の取組みにも着手しております。 他にも「浜名湖の水をきれいにする会」主催の事業である「浜名湖クリーン作戦」にも何度も参加しており、主催の構成団体の一つにも加盟しております。

フルハシではこれらの取組みを、ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されるより何年も前から行ってきております。 資源保護の成果が1日でも早く出る事を願い、鰻の生態を研究する大学や水産試験所に、鰻や池水等を提供する事もあります。

鰻への感謝

うなぎ放流

浜名湖には「うなぎ観音」と呼ばれる魚藍観音大菩薩像(ぎょらんかんのんだいぼさつぞう)が祀られています。

毎年8月になると「うなぎ供養祭」が開催され、県内外の鰻業界の関係者達が揃って、僧侶の読経の中で「うなぎ観音」の前で焼香します。

魚藍観音は魚を入れた籠(魚籃)を持って行商する美女として登場する事が多く、地域によって様々な逸話が残されています。

その一つに殺生をして生きなければならない漁師達を憂い、自ら魚籃の魚を恵み与える事で信仰を勧めた話があります。

私達は鰻のおかげで生きています。その感謝と追悼の気持ちは一日たりとも忘れたりはしません。

そんな「うなぎ観音」はシラスウナギがやってくる浜名湖今切口を向いています。

その顔は穏やかで優しくも、少し悲しそうにも見えます。

年々シラスウナギが減り続けている今、どんな想いで今切口を見つめているのか。 供養の終わりには精一杯の「ありがとう。ごめんね」をこめて、鰻の放流を毎年行っております。



浜名湖スターうなぎ 養鰻業 有限会社フルハシ
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